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短歌リレー「あき」

 『創作ティータイム』「第5回「あき」」に山内リリが立てたスレッドより抜粋です。

※ルール
・「五七五」を上の句、「七七」を下の句とし、「上の句+下の句」を20回繰り返す。
・1つ目の上の句は山内リリが詠む。それ以降は、誰かが下の句を詠み、別の誰かが上の句を詠み、また他の誰かが下の句を詠み……と進めていく。
・必ず誰か別の人の後に詠めば、1人あたり何回でも詠んでよい。
・直前に詠まれた内容を踏まえていれば、話題や情景を変えてもよい。

涼風が連れてきたのはどんな秋 山内リリ
燃ゆる落ち葉へ芋放る秋 ニキュニキュの実
 
焚き火から遠ざけた手よ幼子の ごとう
紅葉の赤は涼にくゆりて 🌸はな(悲鳴)
 
夕暮れのごとく焦がれし恋心 山内リリ
頬染まりしは陽のせいだよと つきみ
 
秋空が変わるがわるにランデブー ニキュニキュの実
立ち尽くすのは私ばかりか ごとう
 
夜の月 雲に隠れてハート型 山内リリ
言うべきだろうか「綺麗ですね」と ニキュニキュの実
 
心にも上っ面にもない言葉 ごとう
どこを探せど置き去りの声 ムツバナ
 
聞きあきた? でも君じゃなきゃ駄目なんだ 山内リリ
離れたあとに空洞の風 ごとう
 
これもまたかりがね寒き片想い ニキュニキュの実
煩う我を君は知るまい ごとう
 
はたと見るちらほら増えだすあったか~い ニキュニキュの実
寄り添う人がいないから買う ごとう
 
人ごみにメランコリーを見出して holly
秋にしみつく残り香を嗅ぐ ニキュニキュの実

 テーマは「あき」。まず山内が五七五を詠んで、誰か次の人が七七を詠んだら、また別の誰かが五七五を詠み、他の人が七七を詠んで……と、合計二十首が完成するまで繋げていくルールです。

 初出は、2024年9月4日から5日の2日間の投稿でした。1か月くらいでやり取りが終わるだろうかとの山内の予想に反し、緊張感とスピード感を持って活発に投稿が行なわれました。リレーの完走後には、「もっとやりたい」「小説を書く前のウォーミングアップにも良い」「皆でやると楽しい」など、複数のコメントが寄せられました。